劇団四季のディズニーミュージカル『アラジン』は、2015年5月に東京・汐留の電通四季劇場[海]で開幕して以来、現在も長期ロングラン上演が続いている人気ミュージカルです。
今も尚チケットの売れ行きは大変好調であり、公演チケットは、数ヶ月先まで完売状態となっています。
ミュージカルアラジンは、誰もが知っている人気ディズニー・アニメーション映画「アラジン」(1992年公開)を基に製作された大型舞台作品で、2019年にはディズニー実写版の映画「アラジン」も公開され大ヒットとなったことで、劇団四季のアラジンは、ますます注目される人気舞台となっています。
この先も年間単位のロングラン上演が見込めるのことは、間違いないでしょう。
その一方で、劇団四季は東京以外の各都市にも専用劇場を構えており、大阪・名古屋・福岡・札幌では、劇団四季の人気ミュージカルの公演が、通年行われています。(札幌公演を行う北海道四季劇場は2020年3月までの営業)
東京以外の四季ファンにとっては、地元の専用劇場にはいつ頃アラジンがくるのだろう?と、期待感を募らせ心待ちにされている方は、かなり多くいらっしゃると思います。
では、アラジン大阪・名古屋・福岡公演は、いつ頃の上演になるのでしょうか?今回は、アラジン各都市公演の可能性と時期について、しっかり考え、予想いたしました。参考にして頂けましたら幸いでございます!
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アラジンは東京からすぐには動かない!各都市公演はまだまだ先?2都市同時上演の可能性は
東京アラジンは「世界最速上演」と銘打ち上演が実現しました。事実、ブロードウェイオープン(2014年)の次に開幕したのが東京(2015年)であり、世界では2番目の上演という異例のスピード開幕でした。
当時は、「2年分の公演チケットが全て売れないと製作費が回収できない」とも言われていた程、億単位の莫大な制作費用がかかっている本格舞台。さらに、相当な重量のあるアラジンの舞台装置を入れ込むために、劇場には特別な耐重工事が施されたことが、社長の吉田智誉樹さんから明かされています。(初日のオープニングパーティの挨拶にて言及。パーティの模様は当時ネット中継されました)
劇団四季創設者で元代表の演出家・浅利慶太さんが四季引退後、初のビッグタイトル上演だったこともあり、劇団としては失敗は許されない状況でしたが、アラジン初回販売分のチケットは、劇団史上最高の販売数となる21万枚を売り上げ、出足から大変に好調なスタートとなりました。
そして、2019年5月には日本初演から4周年を迎え、5年目に突入してもなお公演チケットの売れ行きは好調なことから、アラジンの上演は大成功を収めたと言っても良いでしょう。この先も年間単位の長期ロングラン公演が行われると思います。
ディズニーミュージカルの王者で「国民的ミュージカル」とのキャッチフレーズが付く「ライオンキング」と同じく、アラジンは、劇団四季ファンの熱いリピート観劇だけではなく、普段はあまり舞台を見ないライトな客層の来場が積極的にあり、幅広い層からの支持を得ていることが、長期ロングラン公演成功の鍵になっていると思います。
アラジン各都市公演は、まだまだ先の話になるだろう
アラジン東京のチケット販売が好調であるわけですから、その東京公演を終わらせて、他都市への移転が今すぐにあるかどうかという答えとしては、それは、今すぐにはないと思います。
アラジン2都市同時上演の可能性はあるかも
劇団四季ではこれまでに、ディズニーミュージカル「美女と野獣」「ライオンキング」「リトルマーメイド」の2都市同時上演を行ってきました。
2都市同時上演とは、同じ舞台作品を2班体制で上演できるようにし、離れた公演地であっても同時に同作品の上演ができる、複数公演形態のことです。
現在では、「ライオンキング」は東京と福岡(2020年3月より名古屋)の2都市で上演。「リトルマーメイド」は大阪と札幌の2都市で上演が行われています。
アメリカでは、ブロードウェイと北米ツアー公演、イギリスでは、ロンドンと英国ツアー公演の2班体制が行われることがあり、日本では、劇団四季のみがこの複数公演形態を実現・維持させています。ライオンキングであれば、東京公演と「日本ツアー公演」という位置づけです。
通常であれば1つしかない舞台を2つにすることで、集客が見込める大型ミュージカルであれば、2都市同時上演は、大変有効な集客手段となります。
では、アラジンを2都市同時上演体制にする可能性はあるのでしょうか。
先にも説明しましたように、東京のアラジンは莫大な費用をかけて製作されており、さらに劇場には特別な耐重工事を入れています。同じ規模でもう1つの公演をつくるとなると、費用面などで二の足を踏むのではないでしょうか。
しかし「ライオンキング」を例にあげますと、東京公演では特殊な舞台機構(回転しながら奈落からせり上がる巨大なプライドロック)が設置されていますが、ツアー公演では舞台の一部が簡略化されており、公演地が変わっても比較的容易にセットの組み直しができるようになっています。
アラジンも東京と全く同じフル規格の舞台ではなく、一部の舞台装置を簡略化し、費用面を抑えることが可能なのであれば、アラジン2都市同時上演は可能性は充分に考えられることであり、そうなれば、アラジン大阪・名古屋・福岡公演の可能性は出てくるでしょう。
実際にアメリカでは、アラジン北米ツアー公演が行われており、そちらでは、劇場から劇場への異動が可能な一部簡略化されたセットが用いられているはずです。