劇団四季アナ雪開幕キャスト感想
クリストフ：神永東吾
あのね、かっこよすぎてうっとりですよ。山男なんですよクリストフは。髪はボッサボサだし髭も伸びている。ぷんと臭いそうな色した服着ているし相棒のスヴェンには「トナカイは臭いけどあんたもな」とも言われるのです。そのくせ「清潔で美味しい氷」を強調して氷売りで生計を立てているのですから、矛盾していてジワジワきます。
とにかくこれまで演じた二枚目キャラ（ラウル、エリック、ジーザス等）からは打って変わったキャラ、山男・クリストフ役を演じる神永東吾（かみながとうご）さん。でもね・・・
エエ男はどんな役演じてもエエ男なんですわ！！もうめちゃくちゃかっこよすぎやわ！！
いや本当に男前で凄くいいやつなんですよ、神ストフ。惚れちゃう。
しかしアナとのファーストコンタクトは最悪で、スヴェンとともにエルサの戴冠式に氷を納品しにきたクリストフは、なんだかイチャイチャしているアナとハンス（二人は初対面）に大事な氷の上に乗っかられてしまうんですね。ハプニングとはいえ「清潔な氷」を売り物にしているのですから、そりゃあ「早くどけよ」とつい言ってしまうのもわかります。
ここは押さえておきたいポイントなのですが、クリストフは「山男声」で喋るのです。決して渋い声じゃないしイケボでもない。わかります？山男の声。どこか素っ頓狂にも思えるちょっと高めの声。でも神永東吾さんが発するそのクリストフの声がまた妙にマッチしていて良いのです。
しかし、アナとのデュエットナンバー「愛の何がわかる」ではロック調の歌唱でグイグイきます！これがまたカッコいいしめちゃくちゃ上手い！「キャッツ」のタガー役ではロック調のアレンジを効かせていたとの評判が聞こえていましたが、それはクリストフを意識した歌唱になっていたのかもしれません。相手役の三平果歩さんもイライラした顔でクリストフと喧嘩しながらもしっかりとした歌唱で応えます。
ここでは二人の派手なアクションも見どころで、凍てついた吊橋から落ちそうにもなります。「愛の何がわかる」本当にノリノリで楽しいナンバーで大好きです！
出会ったばかりの男（ハンス）と結婚したいと言うアナに説教するクリストフですが、逆に「人間の女の子とキスしたことあるの？」とアナに問われ、神ストフがオドオドした表情になるのも良いですし、三平アナが勝ち誇った顔をするのも面白い。ついさっき初めて人間の男（ハンス）とキスしたくせに、ねぇ笑。
最初は喧嘩ばかりしていたアナとクリストフでしたが、お互いが徐々に惹かれ合います。エルサに氷の城から追い出された時にはバラバラになってしまったオラフが元通りになった時には、二人は思わず抱擁します。オラフが「あ！ハグしてる！」と言うのですが、お互いにオラフを心配していた証でもあり、ここはグッときますね。
そしてクリストフのさらなる見せ場として、”隠れびと”たちとバリバリ踊る「誰でも完璧じゃない」では、神永東吾クリストフのダイナミックでワイルドなダンスを見ることができます！山男とはいえ中の人は長身でハンサムな上に、まるで獣のような激しいダンスを魅せてくれるのです。いやもう、かっこよすぎてアカンでしょう！反則！
しかしその後の「クリストフ・ララバイ」では、これまでの山男声やロック調の歌唱とは違い、しっとりとした美声を響かせます。
エルサの魔法が直撃し死にかけているアナを助けるために、担架のような荷台を引っ張ってアレンデールの城までアナを運ぶクリストフ。衛兵にアナを引き渡し「ハンス王子へ！」「温めてやってくれ！」と叫ぶ言葉も虚しく門を閉められてしまうクリストフ。スヴェンが同情しますが神永クリストフの肩を落としている姿…もう切なすぎます。
その後「クリストフ・ララバイ」のリプライズのような歌があり、照明の美しい陰影で外のクリストフと城の中のアナの二人の姿が見えます。神永東吾さんは陰の照明とことん合う方なので、ここの演出は切なくも美しく感じて、かなり気に入りました。
フィナーレでは、クリストフとアナはある同じ台詞を同時に発して、その後あることをします。ここももう嬉しくなってしまうシーンなので、是非実際に劇場でご覧になってください！
いやぁ！神永東吾さんがかっこいいことはもうわかっていましたけれども、クリストフ！めちゃくちゃかっこよくて素晴らしかったです！相棒のトナカイスヴェンとの息もぴったりでした！
※YouTubeは劇団四季アナ雪キャストコメントより。左が開幕クリストフ役の神永東吾
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※YouTubeは「What Do You Know About Love?（愛の何がわかる）」ブロードウェイキャストによる歌唱（BWキャスト盤とは異なる音源）