ミュージカルオペラ座の怪人:登場人物紹介
オペラ座の怪人(ファントム、怪人)
オペラ座の怪人は、ミュージカル「オペラ座の怪人」の主人公。年齢非公表であるが、30~50代と推察される。男性。
ファントム役を演じる俳優は、世界では20~60代と幅広いが、劇団四季版では、50~70代のイケ渋オジ軍団(高井治、村俊英、佐野正幸、芝清道)が、役を務めるのが主流である。
ファントムは、オペラ座の地下室に住む天才作曲家、音楽家、建築家、奇術師である。たまに勘違いされているが、ファントムはオペラ歌手ではない。
だが、圧倒的な歌唱力を持ち、その歌声を聴くだけでクリスティーヌは、心身ともに呪縛から逃れられなくなり、長い期間に渡って苦しむことになる。よって、ファントムの歌声には、催眠術のような効果がある。
主な活動は、クリスティーヌをプリマ(主役)として、オペラ座のオペラに出演させること。言うならばプロデューサー的な役割である。プロデュース方法としては恐喝、殺人、自らがオペラに出演などなど、手段はさまざま。
基本的な活動拠点は、オペラ座内であり、外出はしない。
マダム・ジリーを使って、支配人宛に手紙を届けたりしていることから、マダムとは何らかの繋がりをもっている可能性あり。マダム手下説。
呼び名は、ファントム、怪人が一般的。原作準拠のエリック呼びは、ALW版オペラ座の怪人内では設定されていない。ちなみに、ファントム本人のお気に入りの署名は、O.G.(オペラ・ゴースト)である。
顔の右半分をマスクで覆っているのが大きな特徴。マスクの下には醜い火傷のような跡があり、それは生まれつきのもの。醜い容姿(顔)にコンプレックスを抱いている。
クリスティーヌに、何度かマスクを剥ぎ取られる。そのたびにブチギレるのがパターン。
だけどクリスティーヌのことが大好き。好きで好きでたまらない。
クリスティーヌに似たマネキンを所持している。クリはそれ見てドン引き後失神。
夜な夜な大音量でオルガンを演奏し、作曲活動に勤しむ。
また、活動費と制作費確保の為に、オペラ座のオーナー兼支配人に「給料早く振り込んでね」などの催促手紙などを頻繁に送りつける。
ファントムがジャマだと思う者。またファントムをバカにする者には、容赦なく手を下す。(ようするに、殺す)
作曲時には、専用の衣装を着て、帽子を被る。ペルシャ衣装と呼ばれているが、なぜ作曲中にペルシャを身にまとうのかは謎。ファントムのルーティン的なものかも。
ファントムが所持している猿のオルゴール(猿ゴール)も、猿がペルシャ衣装を身に着けている。
マダム・ジリーが「ファントムは昔ペルシャにいた」と証言するシーンがあり、ファントムのペルシャ関連はそこが由来である可能性あり。
だが、作曲するオペラは、ペルシャとは何ら関係がない。(ルーティン説)
オペラ鑑賞はもちろん大好き。第5番のボックス席を、ファントム専用席として確保させている。
しかし、実際に5番ボックスに座って観劇しているのは見たことがない。(確保させて、力を示している?)
だけど「ここ空いてるじゃん」と座ったラウルには、当然ブチギレ。
得意技は、エロい手つき、首絞め、バンジャブの縄攻撃、マネキン叩きつけ、ヘロヘロの火炎攻撃、天井からデカイ声・・・などなど。
マイ・ボートを持っていて、オペラ座の地下にある湖で、ボートを漕ぐのが好き。
実は、ファントムが馬にのって地下に降りるシーンが計画されていたが、馬の確保が難しく、ボツになった。(2004年映画では再現あり)
オペラ座の怪人と馬(馬車)についての関係はこちらもあわせてどうぞ:
-
劇団四季オペラ座の怪人の疑問:クリスティーヌが「すぐに馬車を呼んでちょうだい」と言った意味とは?オールアイアスクオブユー
馬車は貴族のステイタスシンボルだった 唐突ですがあなたは馬車に乗ったことがありますか? 私は一度もないです(笑) このオペラ座の怪人の物語は1881年。自動車よりもまだまだ馬車が主流の時 …
続きを見る
マスカレードでの仮装スタイルは、レッド・デス。
ミュージック・オブ・ザ・ナイトは、音楽で○○を表現している。
劇中、ファントムの出番は少ない。またプレスコによる口パクも割とあるので、実際に歌う部分も少なめである(全世界共通の演出であり、ズルではない)
ファントムのマスク(仮面)は、四季版ではやや小さめで若干青いのが特徴。海外版では大きめの白となっている。
クリスティーヌ・ダーエ
クリスティーヌは、ミュージカル『オペラ座の怪人』のヒロイン。設定年齢は16歳。ラウルと婚約後は17歳である。スウェーデン人。
オペラ座のコーラスガール(バレリーナ)、いわゆる脇役だったが、ファントムの策略による、プリマのカルロッタ失脚後、急遽代役に抜擢され、一躍トップ歌手になる。
クリスティーヌの歌唱指導をするのは、もちろんファントム。クリスティーヌは、ファントムに夜な夜な連れ去られては、厳しいレッスンに勤しみ、失神するまで努力している。
バイオリニストの父を亡くし、孤児となったが、マダム・ジリーが引き取った。マダムはバレエの師でもあり、親代わりでもある。
マダムの娘、メグ・ジリーとは姉妹のような関係。(メグは14歳)
天才的な音楽の才能を持つファントムを、亡き父と重ねてしまい、ファントムに強く依存してしまう。
ラウルとは幼なじみだったが、劇中に色々あって婚約する。
幼なじみのラウルが楽屋へ訪ねてくるシーンでは、ラウルが「海の中へ飛び込んだ」くだりを言うまでラウルだとはまったく気づかないクリ(四季版)と、手紙を読んだ時点でラウルだと気づいており、ラウルがきてもしばらく気づかないフリをする(海外版)とで、分かれる。
ファントムの歌声にエクスタシーを感じる。(ミュージック・オブ・ザ・ナイト)
ポイント・オブ・ノー・リターンのりんごをさわったり、頬でスリスリしたり、かじる表現は実は○○。
クリスティーヌの代表ナンバーとして、「スィンク・オブ・ミー」が挙げられるが、スィンク・オブ・ミーは代わりに歌ったオペラ曲であり、クリスティーヌのナンバーではない。
人に歌わされてばかりのクリスティーヌが、はじめて本人の意思で歌うのは、Wishing You Were Somehow Here Again(墓場にて)であり、これがクリスティーヌの唯一のソロ・ナンバーとなる。
「ハンニバル」リハーサル中では、クリスティーヌ最初からいる(四季)、ファントムの指導が長引き(?)クリ遅刻して途中から参加する(外国)と、演出の違いがある。
そこからの、マダムが「クリスティーヌ集中を」という流れは、クリスティーヌぼーっとして夢見心地を演出(昔の四季)と、クリ遅刻したのですぐに振りが入ってこない(外国)とで、分かれる。マダムは事情を知っているので、クリスティーヌを指導。メグもなんとなく察しているので「しっかり」と言う。
ロンドン公演では、クリスティーヌ俳優の髪色にあわせて、ブロンドのクリスティーヌも登場する。
ラウル・シャニュイ子爵
ラウルは、オペラ座のパトロンであり、後にクリスティーヌと婚約する。ファントムとは恋敵関係になる。
元々のパトロンではなく新支配人のフィルマンとアンドレが連れてきた人。オペラ中に、ボックス席で立ち上がり、爆竹拍手して「ブラヴァー!」叫んで支配人に注意されるぐらいなので、オペラの知識はそれほどない。
もちろん、実質オーナーの支配人ふたりよりも、身分は上である。年齢非公表だが、16歳のクリスティーヌと幼なじみということなので、20代前半と推察される。
24年後のオークションでは、まだ40代のはずのラウルがヨボヨボの老人になっているのは、色々苦労して急に老け込んだ説、クリスティーヌの死を哀しんで憔悴説、病気説などさまざまある。(新演出版では40代の元気な姿で登場する)
クリスティーヌとは幼なじみであり、たまたまオペラ「ハンニバル」で代役主演したクリスティーヌに気づき、テンションがあがる。⇒爆竹ブラヴァー
クリスティーヌが出ているとは知らなかったので、とりあえずフィルマンがもっていたシャンパンをもらって、クリスティーヌの楽屋を訪問する。(新演出版では、一本の赤いバラに変更)
ファントムに強く依存するクリスティーヌを救済しようとする。クリスティーヌを守り、助ける。そのドサクサでクリとキスをし、愛の歌を歌って、婚約する。
クリスティーヌと婚約するも、その後もファントムの呪縛から完全に抜けられないクリスティーヌとは、しばしば揉める。
ラウルがクリに贈った婚約指輪をファントムに奪われ、そのラウルが贈った指輪を使ってファントムがクリスティーヌに求婚するという、もうかなりアレな展開に。(海外版では、ラウルがクリに贈った指輪は、ファントムに奪われ、以降処分されたと推察)
マスカレードのラウルの変なダンスは、四季版のみ。また、見せ場であるクリスティーヌ肩のせリフトは、四季版のみである。(やるときとやらないときがある)