劇団四季版オペラ座の怪人に指輪がない理由の考察
初演当初は指輪のない設定だったのかもしれない?
ミュージカルオペラ座の怪人の世界初演ロンドン版は、1986年10月にハー・マジェスティーズ・シアターで開幕。
劇団四季の東京公演(日生劇場)初演は1988年4月です。
東京公演は、世界ではブロードウェイに続き3番目に上演した都市となります。かなり早い段階で上演権を取得し、上演を開始しました。
ということは、初演当初ロンドンやブロードウェイも指輪なしだったけど、その後「指輪あり」に変更されたけれども、劇団四季だけは初期設定のまま上演し続けているということなのかも??
と、考察していましたが、全然違いました。
これを見てください!
ロンドン/ブロードウェイオリジナルファントム役のマイケル・クロフォード
Happy birthday to our forever and always angel of music, @SarahBrightman #ThePhantomOfTheOpera pic.twitter.com/wIUFbYGCwZ
— The Phantom (@PhantomBway) August 14, 2019
マイケル・クロフォード、めっちゃ指輪してますわ!!
トロントオリジナルファントム役のコルム・ウィルキンソン
コルムさんもめっちゃ指輪してますわ!!
日本初演のファントムはどうだったか
初演のプログラムを確認しましたが、やはり日本の初演ファントムは指輪・・・していませんでした。

劇団四季版と2004年映画版だけの設定:ラウルの指輪が行き来するオペラ座の怪人
2004年映画のファントムもそうなんですけど「指輪ぐらい自分で買いなさいよ支配人から毎月2万フランもせしめといてさ!」
なんて思ってしまわなくもないです(笑)


それでもですよ。
外の世界を知らない怪人が初めてクリスティーヌという女性を心から愛し、愛し方がわからないが故にストーカーや殺人など行為がエスカレートした挙句、
ワケもわからず婚約者(ラウル)の指輪を奪って自分からの贈りものとして授け、クリスティーヌに求婚する。
だなんて、哀れでかわいらしくて、なんだか泣けてきますよね・・・
え?きませんか?
私はちょっとウルっとしてしまいます。歪んでますけどね、かなり。
でもこれ、演出家のハロルド・プリンスが日本だけ実験的にこの設定にしたのでしょうか。それとも浅利慶太さんの演出によるものなのでしょうか。
そしてなぜ映画版ではその日本の設定が活かされたのでしょうか。偶然?
考えれば考えるほど、謎は深まりますね!!
劇団四季版と2004年映画版以外のファントムさんは、自前の指輪だからまだ良識のあるストーカーということでしょうか??

