ブロードウェイミュージカル『トッツィー』の感想
#トッツィー 終演。主演のサンティノ・フォンタナが素晴らしかったのはもちろんのことプリンシパル皆高スキルでやばかった。台詞量多く絶妙の間がジワジワきます。映画とは結構設定が違ったと思います。客席は爆笑爆笑でカーテンコールでは大熱狂でした。軽妙でキャッチーな楽曲も良かった最高でした! pic.twitter.com/2GbIQvfS15
— 禁断先生(禁断市長) (@J_kindan) 2019年7月9日
ミュージカル『トッツィー』感想
いやーとにかく面白かった!トッツィー最高でした!ニューヨークまで見に行った甲斐がありました!
サンティノ・フォンタナ演じるドロシー・マイケルズがとにかくラブリーでした。気品あふれる佇まいと美しい高い声。本当の女性かと思うぐらい美しかったです。
男性まんまのマイケルはイケメンなのにいけてない役なので、完璧ともいえる女装姿とのギャップが面白かったですし、さらに男性と女装をすばやく行き来するコメディシーンもたっぷりあり、そのドタバタ感がもう絶品でもうお腹がよじれるかと思いました。
声の切り替えもすごくて、マイケルのときはハリのある太くて低い声。ドロシーのときは柔らかくて美しい高音に切り替わります。ドロシー声はまるで楽器を演奏しているかのように滑らか。混乱して女装姿で低い声になったりその逆もあったりします。
今回のトニー賞で主演男優賞を穫ったことは超納得の素晴らしいサンティノ・フォンタナのパフォーマンスでした!生で見ることができて良かったです。
そして、マイケルの友人で同居人の仕事がない劇作家 ジェフ・スレーター役のアンディ・グロテルエッシェンがめちゃくちゃ上手くて、素晴らしかったです。
独特で絶妙な間が素晴らしいといいましょうか。サンティノ・フォンタナもですが、アンディの沈黙の間がもうやばすぎました。二人が3分ぐらいずっと黙っている芝居もあり、客席がそれだけで笑うというもう凄い空間を体感しました。ただ黙っている芝居がこんなにおもしろいんだと思いましたし、客席がめちゃくちゃ笑っているので私も釣られ笑いをしてしまいました。
ジェフはマイケルを手助けする友人ですが、どこか傍観者的な感じも面白くて良かったです。マイケル演じるサンティノ・フォンタナを引き立てる役回りとして、ジェフ役のアンディ・グロテルエッシェンは、大変に素晴らしい助演俳優だったと思います。
マイケルとジェフの友人の女優 サンディ・レスター役のサラ・スタイルズもすごかったです。連続する早口のまま歌い続けたり、ヒステリックに騒ぎ続けたり。とても個性的な役ですが、なかなか簡単にはできない役と思います。観客皆がサラを絶賛して、カーテンコールの拍手も大きかったです。
映画版との違いについて
映画版とミュージカル版の違いは、映画では「ソープオペラ」と呼ばれる昼メロ(テレビ番組)が舞台で、ミュージカル版では「ブロードウェイの舞台(ミュージカルなど)」が舞台となります。
失業中の女優・サンディは、映画ではマイケルの彼女(だと本人が勝手に思っていた)でしたが、ミュージカル版ではマイケルとジェフの友人です。
女装姿のドロシーに恋をし激しく求愛する男性は、映画版では大御所のテレビ俳優でしたが、ミュージカル版では「ジュリエット・ナース」の主演俳優になります。なぜかすぐに裸になりますし、彼のお腹にあるイラストが描かれていてまたそれが面白すぎました。
そして、マイケルが恋をしてしまう女優・ジュリー・ニコルズのジェンダーの設定に違いがありました。